RAINBOWMAN

RAINBOWMAN

新宿フォーク/コロムビア

「次はどこ行くの?」集まる度にしていた海外旅行の土産話も今は昔。旅をしなくなり東京から一歩も出ずに4年も経った。サーチャージ憎し!である。中央線者の郷愁は新宿にある。海外から帰ってきた電車、西の大ガード上、西武ペペの裏手を通過する風景に「あぁ、帰ってきた」とホッとする。殺伐池袋、魔窟渋谷と並列に語れない新宿のぬくもり感は異常。アフロ頭のファンクバンドがスローバラード『準急』で、小さなアパートの一人暮らしと消息散ってゆく仲間を唄うという取り合せ。スクービードゥーの刹那を煮詰めた様な、高層ビル街隅の飲み屋横丁が産み出したジャパニーズソウル。新宿フォークとはよくぞ名乗った。多くの人の第二の故郷新宿が滲んでくる。→