
山葉/Bad News Records
印象は無気力に漂うフォークだが、ヤッホーなど気楽な単語にダマされるな。メンボーズを聴いていた頃とは確実に違うところを湿った手で撫でてくる。向こうもこちらも、ココロウキウキ自転車漕ぐだけではごまかせない時間を生きた。戻らない恋の時間を過ごした。「遠いものは遠くあって欲しい、私は幸せで…沼津の空へ全部おいてきた」とかぐっと来る。中村房代の歌声はもう大きな存在だ。世界の仕組みすら知らなくて、目の前の不安は目の前のことを頑張ることで解消できた、楽しくて仕方なかったあの頃を切なく思い出させる。歌詞カードの5と7が入れ代わってるミスプリントを発見。責任がどうこう言わずに「あちゃー」って笑っていて欲しい。→