Esquisse 3/3

Esquisse 3/3

AMEPHONE/Golden Collette

ノスタルジックなレコーディングはアメフォンの手腕が冴える。彼のトーク番組「Create Fantastically」を録音作品として繰り返し聴く程に好みだ。アヤコレット訳詩の『すみれ』はベストテイク。人知れず咲く1本の慎ましいすみれ。軽やかにやってきた羊飼いの少女を見て、摘まれて胸に押し当てられることを望む。次に花として萎むとしても。ところが、少女は気づきもせず踏みつけて、花は息絶える。それでも「ともあれ嬉しい。自分はあの人のせいで死ぬのだから」という歌。これは、古典ではいわゆる身分階級の違う恋。憧れと関わった光栄の極み。作詞ゲーテ作曲モーツアルトのこの曲、初演は何処であったのか?→