空席のサーカス

空席のサーカス

白波多カミン/日本コロムビア

スタートの1つをツンと倒して、ドミノがさーっと倒れていく一直線は蛇の様だ。1つが2列を倒し、太い川になり枝分かれ、立体交差。ある支流は電動装置のスイッチになる一方、本流は記録更新を目指して進む。ドミノ倒しのテレビを見ながら、バトンタッチだなと思った。1個が役目を果たすのはほんの一瞬。次のドミノをカチッと鳴らす役割を子どもをつくって死んでゆく事と見立てれば、美しく倒れた跡を見て感嘆するのは、命の歴史の振り返り。命のバトンを握ってる間、仏壇の前で手を合わせ、お祖母ちゃんや父親、もう亡くなった人とどんな気持ちで付き合ってゆくか、一瞬の自分史観を供養とか信仰とか呼ぶ。そんな事を思い出すお仏壇の曲『姉弟』です。→