蔦からまるQの惑星

蔦からまるQの惑星

筋肉少女帯/トイズファクトリー

ジャケット浅野いにおじゃないか。この女の子のイラストは文庫版のオーケン短篇集『ロコ!思うままに』の表紙。ロコ!はバンド特撮の曲で、筋肉少女帯では唄ってない。おかしな相互関係になっている。父親と二人で暮らす少年ロコは、出ていった母の悪口を聞きながら密室で育てられる。喋る人形が出てくので、妄想ファンタジーかと思ったら、ありえる異常環境の殺人事件を現実舞台にきっちり書いた作品。虚実の皮膜を文章にする大槻ケンヂの才能が光る。悲惨な事が起きる現実、それを生きる為の底辺の勇気に救われる。どこへ行ってもアウェーの連続というこのアルバムテーマは、今時の社会人は皆感じてるはず。上がどかないと俺たちの時代なんて来ない。→