
螢/イオタ
「小沢健二がLIFEの頃、なにしてた?」が、元オリーブ少女との表文化の確認だとしたら「何歳までQuick Japan読んでた?」が裏文化の確認。1999年スカスカの薄っぺら商業音楽CDが100万枚売れた時代。とにかく本物のテンションが詰め込まれた音を聞きたい、という時にQJ誌上に登場したのが、螢の自作詩の朗読。当時13歳の消え入りそうな声には恐怖感や絶望があって、年上の聴く者たちには弱者を守りたい思い上がりが存在しライブはカリスマ化した。その熱は少女の個人一点へ向かうものでなく、蛍の様な自滅少女のキャラが成仏できる世の中を作る方へ向かわなかればいけなかったはず。少女の詩は誰かを引っ掻いたはずなのに、世界は窮屈なままだ。→