
小谷美紗子/ユニバーサル
小谷美紗子を聴きはじめる人はコレからがいいよ、いや一番重いから最後にコレに行くつく方がいいよ。既存ファンがそんな議論をしてしまう最重要アルバム。ベートーヴェンで例えるなら、交響曲第5番「運命」。重厚な名曲『こんな風にして終わるもの』『火の川』は詩も音も歌唱も、究極って感じがする。『真 君の真未来に捧げるうた』の「君が会社をやめーましたー♪」というのは今の私のよう。それでも、人生はつづくからこそ歌が必要なんだ。多くの人間は失恋や挫折、それに小さな失敗は数しれず、情けない気持ちを抱えて生きるのだけど、それはくだらない事で無く、無駄な事で無く、全部ひっくり返って正しい暖かな気持ちになる。これらの歌が心にあれば。→