
机 a.k.a 幼虫社/浮遊代理店
演劇のサントラ。初めから音量を上げてCDをかけた。サウンドエフェクトとして、グワッ!と抱囲される音だと聴く前から想像でき、それは当たっていた。発表する作品には職人仕事以上の芸術的精神性を感じる『幼虫社』机ソロワーク。劇場のスモークの微香が鼻に蘇る中、ジッと役者を見ているような、観客に見張られているような時間がゆっくりと進む。まるで歯車の仕掛け舞台をイメージさせるマイナー調の緊張感。ダークな音だが、暗闇でなく聖域を感じさせる。遊園地モチーフの道化師BGMや、歯車を連想させる時計音と音楽の絡み、木の温もりと鉄の硬質感がゆっくり渦巻状に。京都のみで上演されたという演劇『移動観覧車』の舞台を観てみたい。→