
谷山浩子/ポニーキャニオン
イラストは猫の宮沢賢治漫画の人、ますむらひろしで、歌のゲストでコンサートにも出たらしい。ベスト盤に入らない愛聴曲『ROLLING DOWN』『時の少女』収録。相変わらずメルヘン雪化粧。真っ白い雪の下には残酷性がドロドロで、春の頃にはグチャグチャになるんだろう。暗い曲調の中での片思いの可愛い詩や、勇気の出る言葉がピカピカと光る。泥道で見つけたビーダマみたいにポケットで拭いて宝箱にしまい込む。『ジャンク』の歌詞、「見たこともないのにまぶたに浮かぶ」深夜に初めて聴く谷山浩子の歌で、その体験は山のようにある。想像の森、朝日、風、想像の街、踊る人形。ミュージックビデオなど撮らなくともイマジネーションは無限だった。→