
なぎら健壱/TOSHIBA EMI
なぎらさんは、金町中学校~本所工業高校卒業生。ばっちり京成線、付け焼き刃では無い柴又うろつき範囲です。曲は哀愁フォークと、ウェスタンカントリー的なカラッとしたアンサンブル。昼間っから喫茶のすみでぼんやり。人生負け組からの視点の詩がいい味出してる。ライブ収録『悲惨な戦い』は、放送禁止曲として有名。もったいつけながら笑わせるコミックソングの教科書。過激やバカな詞ではなく、聴く側に想像力を使わせ、想像できた者が笑う。『昭和の銀次』は平成の世に息苦しい、北千住止まりの常磐線で働く老スリ師のうた。小菅の刑務所に仲間が入ってるって。山手線は警察のダンナが厳しいって。このスリの回顧録がどうにも懐かしく感じる。→