
HAL FROM APOLLO’69/TOSHIBA EMI
1995年。未来だか過去だかわかんないけど、いつかの伝承の儀式みたいな不思議なアート写真。スペイシーでポップでマッドサイエンスなロック。世界がクラッシュして後、音楽の残り骨に、大切なのにおぼろげな記憶や、かつて在った情景をくくりつけて、なんとか未来に残そうとしたオブジェの様な。はたまた、確実な予言を閉じ込めた核爆発に耐えうる構造のシェルターの様な。神からの視点のみ可能であろう、箱庭としての宇宙を眺めるような。大きな震災の後に生き残ったロックンロールの姿はこの音だ。『CALIGULA』『PSYCHIK』に代表される俯瞰の情景描写は、まるで天使が未来の地上を見ているようだ。→