
小谷美紗子/東芝EMI
2003年のアルバム『night』は傑作だった。その数ヶ月後に出された3曲マキシは『虹色の吹雪』どれもアルバム未収録。考えようによっては2枚組大作の2枚目ではないかってほどに、この時期の音つや、テンション、インタビューコメントにあった「ドライブの車中で聞けるように」という心地よさまでも集約されている。『彫刻』はピアノ一本の弾き語り、英語フレーズも無く「誰かの幸せの裏で誰かが泣いていたかもしれない」と唄う。初期作『自分』の「私の平穏と世間のニュース」よりももっと他者の出来事が胸の内にある痛みを感じる。東芝EMIがCCCD仕様にしてしまったことが残念。レコード会社移籍したし、通常版での再発か再収録は無いのかな。→