
椎名林檎/EMIミュージック・ジャパン
無罪モラトリアム、勝訴ストリップと来て、追っかけコスプレ女の子ファンにしてみれば、3rdアルバムに期待したのはバンド映えするロック、終わらない学園祭をみたかったろう。しかし、出てきたのは丁寧なスタジオ録音物。何年か経てば、なんにも裏切ってないしブレてないのがわかる。むき身というより周辺を固め、産休の間アニメPVに働いてもらたのも次産めるかどうかの体で一度きりの人生を突っ走ったのだと、追っかけコスプレファンは後々納得する。あまたの学園祭シンガーが消えてゆく中。人気絶頂時に、女として軽々と歳をとって、仕事してみせたこのアルバムが、追っかけの子たちにも大人になる道を引いて見せてあげたのだと思った。→