
睡眠図書/NOBLE MAMA
ブックレットの中の解説より「このCDは道具であり、分類でいえば寝具である」という宣誓は、細心の注意を払って紡ぎ上げた聞かせたいサウンドを最後まで聴かせずに眠らせることこそがこのアルバムの勝利、という謎掛けを内包している。情報によって思い煩う現代人へのリセット魔法は、ムードだけのヒーリングではない、スキだらけのリラックスなどではない。悩む必要の無い情報の投入による玉突によって、負なるイメージを切り離す作業こそが積極。大人を寝かし付ける目を閉じて行う読書が睡眠図書。全70分。イメージの渦を起こすのは聴き手、このサウンドの集合は、その道具。朗読ではない、音楽でもない、これは、安心を約束された夢への参加だ。→